「NOVEMBERのDESIRE W」。
Wって聞くと、ついついワイドボードかな？って思っちゃいますよね。
でも、このWはダブルキャンバーのWなんです。
同じアウトラインを持ちながらも、キャンバーのDESIREとダブルキャンバーのDESIRE Wは、どんな風に違うのか？
実際に両方乗り比べて、その違いを徹底的に検証してきました。
「滑って楽しいのはどっち？」
「グラトリするなら結局どっちがいいの？」
そんな疑問を解決すべく、試乗レビューと、カタログスペックの深掘りをしてみたので、ぜひ最後まで読んでみてください！
身長162cm 体重53kg
愛用ボード OGASAKA FC 154
ブーツ RIDE RASSO PRO WIDE 25.0cm
バイン FLUX XF (S)
DESIRE W 147の試乗評価レビュー
めいほうスキー場での試乗会で、NOVEMBERの「DESIRE W 147」を試す機会がありました。今回は、先に試乗したDESIRE 147との違いを比較しながら、DESIRE Wの魅力に迫っていきたいと思います。
DESIRE W 147に試乗
めいほうスキー場で開催された試乗会。
これから試乗するのはNovemberの「DESIRE W147」
「DESIRE」と「DESIRE W」の違いを体感するために試乗です。
ちなみに、先程DESIRE147に試乗済み。
試乗ボードを借りて、まずはじっくりとスペックと見た目をチェック。
ボードに表記されたスペック表を見ると、「DESIRE W」のWはダブルキャンバーのWで、ワイドボードではないとのこと。
正直、この名前は最初ややこしいと思っていました（笑）。
フレックスはDESIREの6.0に対して、こちらは5.6。
やっぱりダブルキャンバーだから柔らかいんだな、と納得です。
続いてはボードを観察してみましょう。
DESIREのツヤツヤしたトップシートとは違い、マットな質感。
そして、かわいい猫ちゃんのイラストが描かれていて、DESIREより遊び心を感じます。
横から見ると、DESIRE Wの最大の特徴であるダブルキャンバー形状がよくわかります。
センター部分を中心にキャンバーが二つになっているのがはっきりと見て取れますね。
これなら、重心移動もスムーズにできそうです。
ソールはDESIREと違いはなさそうです。
よく走りそうなソールですね。
バインディングを取り付けて、いよいよゲレンデへ。
ワンフットスケーティングで滑ってみると、軽快な操作性です。
ただ、今のところはDESIREとの大きな違いは正直わかりません。
私のレベルでは、この段階で違いを感じ取るのは難しかったです。
DESIRE W 147のフレックスとトーションを確認
リフトに乗ると、ボードの軽さを感じます。
ここもDESIREと変わらない印象です。
リフトを降りたら、滑り出す前にボードのフレックスとトーションを確認してみます。
リフトを降りたら、ボードのフレックスとトーションを確認してみます。
ノーズとテールに体重をかけてボードをしならせてみると明確な違いが…
ダブルキャバーなだけあってセンターのフレックスは柔らかい。
柔らかさはあるのだけれど、グニャグニャで頼りない柔らかさではなくて、ノーズ側とテール側には張りを感じます。
センター部分が柔らかいのでトーションも効きます。
ただ、私の感想としては、DESIRE W、予想よりも張りがある。
ダブルキャンバーボードは柔らかいと思っていましたが、DESIRE Wは程よい張りです。
そもそも、私が脚力弱めで、ボードの上でノーズ・テールを動き回れるだけの技術もないので上手くしならせられずに硬く感じている所はあると思います。
私的には程よい張りで扱うには良さそう。
DESIRE W 147の滑りを確認
雪の上での試乗インプレッション
試乗当日は雨で、雪は柔らかくボコボコになった春先のようなコンディション。
そんなバーンで、いよいよDESIRE Wを滑らせてみます。
ターンはキレよりも心地よさ
緩斜面でトウ・ヒールと体重移動してターンしてみると、ボードは素直に反応してくれます。
低速域では、ダブルキャンバーだからターンしにくい、ということは全くありません。
そのまま徐々に速度を上げていくと、エッジに乗ってキレのあるターンも可能です。
ダブルキャンバーだからといって、DESIREよりも不安定な感じもありません。
でも、スピードに乗せてターンをすると、DESIREとの違いがはっきり見えてきます。
DESIREはターン後半で踏み込むと、跳ね返ってくるような反発感でスムーズに次のターンへ切り返せましたが、DESIRE Wは反発感が少し弱いです。
これは好みが分かれそうですね。
反発のある切り返しは気持ちいいので、ターン性能だけを重視するなら、個人的にはDESIREの方が好みかなと感じました。
遊びの要素が楽しい！
続いては、スイッチランとずらし操作を試してみます。
レギュラーからスイッチへの切り替えが、とてもスムーズでずらしやすいです。
この時、改めてキャンバー形状ってエッジが引っかかりやすいんだな、と気づかされました。
グラトリ初心者でボード上での重心移動の技術がない私でも、スライド操作が軽快で、とにかく扱いやすいです。
柔らかすぎない適度な張りもあるので、グラトリだけでなく地形遊びにもぴったり。
エッジの引っかかりを気にせず、自由にボードを操作できるのが最高に楽しい！
私のイメージしていたダブルキャンバーよりも張りがある印象でしたが、このくらいのフレックスの方が扱いやすく感じます。
DESIRE Wはゲレンデ全体を遊び尽くすには最良のボードだと感じました。
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NOVEMBER DESIRE W 147をカタログから深掘りしてみた！
試乗したNOVEMBER DESIRE Wをカタログから深掘りしてみました。DESIREとの違いは形状だけかと思いきや、見えない部分には明確な違いがあることが明らかになりました。
NOVEMBER DESIRE Wはどんなボード?
※画像は公式サイトから引用しています。
カタログを見ると、DESIRE Wは
「グラトリ / パーク対応」で、「ツイン / フレックス5.6」と書いてあります。
僕が実際に滑ってみて感じた「扱いやすいけど、意外と張りがある」という感覚。
これって、まさにこのスペックが物語ってたんだなぁと、今になって納得です。
FLEX 5.6は柔らかい？硬い？
正直な話、ダブルキャンバーって「グラトリ向けで柔らかい」っていうイメージが強かったんです。
でも、DESIRE Wに乗ってみたら、私の想像よりずっと張りがありました。
その秘密が、カタログに書いてあった「ロッカー部のたわみ過ぎを防ぎつつ反発力を増幅させるカーボンリボン」でした。
※画像は公式サイトから引用しています。
あと、ノーズとテールには「高強度ポリエチレンリボン」が入っていて、これが踏み込んだ時の強い反発力を生み出しているみたい。
ただ柔らかいだけじゃなくて、ちゃんと反発力が返ってくるように工夫されているんですね。
安定感の秘密は「TYPE 2」のプレート
もう一つ、僕が「お！」と思ったのが「A.P.A. PLATE」です。
カタログには、従来の「TYPE 1」じゃなくて、「TYPE 2」が採用されていると書かれていました。
この「TYPE 2」は、プレスとか乗り系トリックの時にバランスが取りやすくて、強く踏み込んでもボードが負けないようにできてるみたいです。
※画像は公式サイトから引用しています。
DESIREは「TYPE 4」を採用しているので、同じアウトラインでキャンバーとダブルキャンバーの違いだけではなかったのですね。
僕が試乗した時に、ターンでスピードをある程度出せたり、地形遊びで板が安定していたのは、このプレートのおかげだったんですね。
グラトリ系のボードって不安定になりがちって思ってたけど、DESIRE Wは違いました。
グラトリの楽しさと、ゲレンデクルージングの安定感、その両方をしっかり考えて作られてるんだなぁって感動しました。
まさかの「オールラウンド」だった！
カタログには、
「フラットシーンだけでなく、オフピステにおいても抜群の浮力と走破性を持ちフリーランやナチュラルヒットに対しても高い適応能力を持ち合わせるオールラウンドな性能も魅力です。」
って書いてあるんです。
これって、実際に滑って感じた「ただグラトリに特化しているだけじゃない」っていう感想そのものでした。
DESIRE Wは、グラトリやパークはもちろん、ゲレンデ全体を遊び尽くせる、まさにオールラウンドな一本なんですね。
DESIRE Wはどんな人におススメなのか?
今回のカタログ深掘りで、DESIRE Wがめちゃくちゃ計算されて作られたボードなんだってことがよくわかりました。
柔らかいだけじゃない、反発力のあるボードが欲しい人
グラトリだけじゃなくて、フリーランや地形遊びも楽しみたい人
これからグラトリに挑戦したいと思ってる人
こんな人には楽しめるボードなのではないかと思います。
【総括】NOVEMBER DESIRE W レビュー！グラトリ・パーク向け？滑ってみてわかった本当の評価
今回の試乗とカタログ分析で、両者の違いは明確になりました。
【DESIRE】
- おすすめのスタイル： 安定したフリーラン、高い反発力を活かしたターン
- こんな人におすすめ： グラトリもしたいけど、フリーランの安定感も重視したい人
- 特徴：
- フレックス6.0
- キャンバー形状による強い反発力で、次のターンへ気持ちよく切り返せる
- 安定感があり、ゲレンデクルージングでの安心感が高い
【DESIRE W】
- おすすめのスタイル： グラトリ、地形遊び、パーク
- こんな人におすすめ： グラトリに挑戦したい人、ゲレンデ全体を遊び尽くしたい人
- 特徴：
- フレックス5.6
- ダブルキャンバー形状で、操作性が高くずらしやすい
- 適度な張りがあり、柔らかすぎない安定感も魅力
どちらも素晴らしいボードですが、あなたがスノーボードでどんな楽しさを追求したいかで選ぶべき一本が変わってきます。
もし可能なら、ぜひ両方乗り比べて、自分にぴったりのボードを見つけてみてください！
