SPREADのBXはグラトリ向けモデルでハリのある可変キャンバーボード。
乗せ系も弾き系も楽しめるらしい。
グラトリ初心者レベルの私が使用したらグラトリできるのだろうか?
グラトリ特化と言いつつ、実は「オールラウンドに使えるなら、一本で済んでコスパ最強では?」という節約家の疑問が湧きました。
グラトリ初心者レベルの私が「このボードに投資する価値があるのか?」という視点で、実際に試乗会で使用感を確かめてみました。
SPREADのBXはグラトリ向けモデルと言いながらも、しっかりとしたハリのある可変キャンバーボードで、グラトリだけでなく実はオールラウンドに使えるボードだと感じました。
実際にBXに試乗した感想も踏まえながら、個人的視点でレビューしていきます。
身長162cm 体重53kg
愛用ボード OGASAKA FC 154
ブーツ RIDE RASSO PRO WIDE 25.0cm
バイン FLUX XF (S)
ホワイトピアたかすの試乗会でSPREAD BXに試乗

2025年の3月中頃にホワイトピアたかすで開催されたグラトリ向けモデルを集めた試乗会。この日、私はSPREAD BXに試乗するのでした。様々なモデルがある中でどのような乗り味を感じられたのか、これから説明していきます。
SPREAD BX試乗評価レビュー!
ホワイトピアたかすで開催されたグラトリモデルを集めた試乗会。
これから私が試乗するのはSPREADのBXです。
試乗会はユーザーが自分でバインディングを取り付けるケースが多いんですが、SPREADはスタッフの方が気さくにスタンスやアングルを聞いてくれながらバインディングを取り付けてくれました。
いやぁ感謝ですねぇ。
BXはYouTubeのライダーさんの滑りを見るからに、グラトリの乗せ系で柔らかそうなモデルと言う印象を持っていた私。
手に取ると程よい軽さです。
まずはアウトラインを確認です。

シンプルなラウンド形状のノーズとテール。ウエストのくびれは浅くていかにもグラトリボードと言えるアウトライン。
ツインチップキャンバーと記載があります。

私の試乗したサイズは148cm。
ホワイトとマーブル調のダークブルーがアクセントのトップシートグラフィック。

ソールもトップシートの雰囲気を活かしたグラフィックになっています。
まずはスケーティングで感触を確かめます。
軽快で操作性にクセはなさそう。

リフトに載ってゲレンデ上部を目指します。
SPREAD BXのフレックスを確認

リフトを降りたらフラットバーンでフレックスとトーションを確かめます。
ノーズ、テールに体重を移動したり足首を交互にねじってみます。
BXはフレックスもトーションも柔らか過ぎず、ほどよく粘る感じのハリがある。
トーションはしっかりしている印象。
脚力弱めの私からするとボード自体は予想よりも硬いです。
BXの動画を見たようなしなやかさは私では出せないと悟るようなフレックスとトーション。
やはり、芸術的なグラトリは基礎的な筋力と技術を必要としそうです。
フラットバーンでの感触を確かめたので次は滑りの操作確認。
緩斜面で足を交互に入れ替えるようにしてスライド性を確かめてみると、
ハイブリッドキャンバーというだけあって スライドさせやすく楽しい。
エッジの引っかかる感触が弱いので足下の操作感でスルスルとボードをスライドさせられます。
グラトリ初心者レベルですが、練習中のオーウェンにもチャレンジ!
重心移動も軽やかで乗せ換えもしやすい。
まだ弾きはおぼつかないですが、グラトリ初心者レベルの私でも扱いやすい。
SPREAD BXのターン性能を確認

グラトリの操作性を確かめたのでターン性能も確認です。
ターンしてみるとつま先、かかとの体重移動で素直にボードが反応してターンを切っていけます。
グラトリ初心者レベルの私が感じたハリはターンには相性が良さそうです。
程よく速度に乗せてもボードはバタつかずターンが気持ちいい!
グラトリモデルと言いつつ、一般ユーザーならオールラウンドに楽しめるモデルなのではと感じました。
とは言え、高いグラトリ技術が あればしなやかさとキレを合わせ持ったトリックを繰り出せるモデルであることに間違いはありません。
個人的に注目度も高いBXでしたが、グラトリ初心者の私が乗りこなせる訳ではなかった。
柔らかくてグニャグニャなモデルではない。
ハリがあって、乗りこなすにはグラトリの高い技術が必要になることが実感できる良い試乗経験となるのでした。
試乗したSPREAD BXをカタログスペック表から再評価してみた

私が実際にBXに試乗して感じた「ハリ」や「硬さ」、そして「ターン時の安定感」が、SPREADの公式カタログでどのように説明されているのか、ベースモデルであるLTBの情報も含めて深掘りしていきます。
1. SPREAD LTBの設計思想:「安定性」と「可変キャンバー」
BXの性能を理解する上で、そのベースとなったLTB(Long Tapered Board)のコンセプト確認は不可欠です。
LTBのカタログには、QUALITY(品質)として「安定性 / 操作性」が挙げられています。
- 可変キャンバーによる高い汎用性: ノーズ・テール部にフラットゾーンを作ることで安定性が向上し、様々なトリックをイージーに行うことを可能にしています。
- ルーズなライドフィール: 可変機構により、あらゆる地形や雪のコンディションに対応できる「ルーズな操作感」を特徴としています。
この「安定性」と「ルーズなライドフィール」が、BXにも引き継がれていることが、私が感じた「軽快で操作性にクセはない」という最初の印象につながったのだと推測しました。
2. BXがLTBから進化した点:ハリと軽量化の真実
BXのカタログには、「LTBをベースに有効エッジを延長しフレックスバランスを適正化」と記載されています。
私が試乗して感じた「脚力弱めの私からするとボード自体は予想よりも硬い」という感想は、この「有効エッジ延長によるハリ」が原因なのかも。
とは言え、カタログ上ではLTBとBXのフレックレベルは同じ…。
今回の試乗では時間の問題もありLTBに試乗できなかったので、いつか乗り比べをしたいと感じるのでした。
BXは単に柔らかいグラトリボードではなく、「高い反発力と高速安定性を両立させるための硬さ」を持っていると分かりました。
この硬さのあるBXはグラトリには扱うだけの技術が必要だと理解できたことは収穫でしたね。
さらに、硬さは安定感につながるので、スノボ初心者や中級者レベルであれば、オールラウンドに使えるモデルとも言えると実感できました。
オールラウンドに使えるモデルで、いずれはグラトリにも挑戦したいという人には良い選択肢となるのではと思いました。
3. SPREAD BXのフレックス評価:中級者以上のパワーを要求
BXは、LTBの「ルーズさ」を保ちながら、高難度トリック(特に弾き系)で爆発的な反発力を生むために、フレックスは硬めだと感じました。
このため、私のようなグラトリ初心者にとっては、ボードの反発力を引き出すための筋力や技術が足りず、「硬い」と感じてしまうのが自然な結果だと言えます。
4. まとめ:BXは「脱初心者」を目指すグラトリボーダーへ
SPREAD BXは、LTBの持つ高い操作性と安定性を基盤としつつ、有効エッジの延長とハリの強化によって、よりハイレベルなグラトリを可能にしたモデルと言えます。












