CROOJA BEETLEは可変キャンバーのMANTISを硬くしたモデルらしい。
グラトリモデルの硬めって実際どう硬いのだろうか?
普段はカービングをメインで楽しんでいるグラトリ初心者レベルの私ですが、グラトリモデルの使用感が気になりCROOJAのモデルを試乗することに。
BEETLEは程よくハリのあるフレックスと絶妙な操作性でグラトリだけでなくオールラウンドにスノーボードを楽しめるモデルだと感じました。
カービング好きボーダーがグラトリ初心者目線で使用感をレビューします。
身長162cm 体重53kg
愛用ボード OGASAKA FC 154
ブーツ RIDE RASSO PRO WIDE 25.0cm
バイン FLUX XF (S)
CROOJA BEETLE試乗評価レビュー!

2025年3月中頃にホワイトピアたかすで開催された試乗会。この日はグラトリモデルを集めた試乗会で、すでに私は様々なブランドのモデルに試乗していました。CROOJA BEETLEはグラトリモデルの中では硬めとの前評判。実際にどの程度のフレックスなのか、グラトリ初心者の私でも扱えるのか確かめるべく試乗するのでした。
ホワイトピアたかすの試乗会でCROOJA BEETLEを評価レビュー!

ホワイトピアたかすで開催されたグラトリモデルを集めた試乗会。
これから私が試乗するのはBEETLE148。

BEETLEは同じ可変キャンバーのMANTISと同じ形状でフレックスがやや硬めなモデルなんだとか。
すでにMANTIS148には試乗済みだったのでフレックスの違いをどう感じられるのか楽しみです。
まずはBEETLEのボードを観察してみます。

アウトラインはMANTISと変わりなさそう。
ノーズはラウンド形状ですが、少し丸みがゆるく見えます。
トップシートは和柄をイメージしたデザイン。
落ち着いた赤のカラーリングが目を引きます。

ソールは薄い青色をを基調としたシンプルで落ち着いたグラフィックです。

バインディングを取り付け完了。
まずはワンフットスケーティングでリフト乗り場まで移動しながら感触を確かめます。
ワンフットスケーティングの操作性は良好で、軽くて扱いやすい。
ただ、今のところはMANTISとの違いは感じられません。

リフトに乗ってみるとやはり、CROOJAのボードは軽いです。
BEETLEもMANTIS同様に軽量だと分かりました。
CROOJA BEETLEのフレックスとトーション

リフトを降りたらまずはフレックスとトーションを確かめます。
ノーズ、テールと体重をかけると粘るように程よくしなってくれる。
そこまで硬さを感じなくてグラトリ初心者の私にはMANTISとの違いはそこまで分からないですね。
硬いからしならせにくいかと思いきや、ノーズ、テールに体重をかけた際には安定感はあります。
足を交互にねじりながらトーションを確認すると、こちらはMANTISよりも硬さを感じる。
トーションが効かせにくい感覚。
センター部分の硬さでMANTISと違いを出しているような印象を持てます。
とは言っても、硬すぎる訳ではないです。
同じ日に試乗したYONEXグロウエントの方がフレックス、トーション共に硬かったですね。
CROOJA BEETLEはセンターのハリがあるからターンはキレそうな予感がします。
感触を確かめたので続いて滑りの操作感も確かめていきます。
CROOJA BEETLEの滑りを確認

まずは滑りながらの操作性を確認。
ちなみに、試乗した日はあいにくの雨によるシャバ雪と霧による視界の悪さで滑りやすいとは言いにくいコンディション。
試乗会の後半となり私の体力も消耗気味となっていました。
そんな中でまずは緩斜面でスライド性能を確認。
左右の足を入れ替えるように滑らせてみるとエッジが引っかかりにくくスライドさせやすい。
可変キャンバー特有の足下での滑らせやすさはMANTISと同じ感触ですね。
センター部分のハリを感じたBEETLEですが、可変キャンバーなだけあってスライド性能は良好な印象です。
さすがに疲労感もあり、あまりアグレッシブには操作できないのでグラトリ的な動きはほどほどで止めることに(笑)
ターン性能もトウ、ヒールと体重の移動をすることでスムーズに弧を描いていく。
クセの無い操作性です。
ハリのあるBEETLEでカービングターンにも挑戦してみます。
スピードに乗せながらターンを繰り返していくと、148cmというサイズながらもボードはバタつかず安定感があります。
ターンが気持ちいいと感じられる操作感。
ハリがあるので速度をある程度出しても耐えられる感触があります。
シャバ雪でボードが雪面に深く刺さりやすいコンディションだったので程よくターンを楽しめた面はあります。
アイスバーンのようなハードバーンではエッジが抜けていたのかもとは思います。
ただ、私のようカービング中級者、グラトリ初心者レベルにとっては、グラトリモデルであるBEETLEは操作性の良いオールラウンドボードとしても使えるボードだと感じました。
グラトリの動きや操作性に慣れているグラトラーが使用すれば高反発を生かして弾き系や可変キャンバーを生かした乗り系などグラトリの楽しさを感じられるモデルなのだろうと思います。
グラトリ初心者の私は技術の習得に力を入れる必要性をさらに感じながら試乗会を終えるのでした。
こくだんスノーボードの全試乗モデルが一覧になったページはコチラをチェック!
試乗したCROOJA BEETLEを深掘り

試乗したCROOJA BEETLEは硬さのあるモデルとの前評判でしたが、程よいフレックスでグラトリ初心者レベルの私にはオールラウンドに使える面白いモデルだと感じました。そんなBEETLEをカタログスペック表を参考に深掘りしてみます。
1. BEETLEが持つグラトリ初心者に優しい「しなやかさ」と「ハリ」の正体
BEETLEの試乗で感じた先端のほどよいしなり感と操作性はCROOJAの全てのモデルに共通して搭載されているテクノロジーを確認することで明らかになりそうです。

ROOJAモデルは「bamboo hybrid core(竹ハイブリッドコア)」を採用しています。軽量かつしなりに強い竹を芯材に織り交ぜることで、しなやかな反発が得られます。私は弾き系の技術が乏しいので反発を上手く感じ取れませんでしたが、「柔らかいけど粘って耐えてくれる」という感触は得られました。まさしくその感触の正体はコアと言えます。
25-26モデルのBEETLEはフレックスバランスを調整してノーズ、テールの乗せやすさや操作性が向上しているようです。

CROOJAは共通して「beveling(1.5°のビベル)」が施されています。この加工により、トリックやフリーラン時の逆エッジのリスクを軽減。1.5°という絶妙な数値にも注目です。
このことから、BEETLEとMANTISの操作性の違いは、フレックスや共通技術ではなく、フレックスバランスそのものにありそうです。
2. BEETLEの「可変キャンバー(Hybrid Camber)」
BEETLEは可変キャンバー構造を採用しています。

BEETLEはHybrid Camber(可変キャンバー)であり、キャンバー部が短く、フラット部分が長い構造です。可変キャンバー構造は、ボードの接雪長がキャンバーモデルよりも短く感じられるため、「ノーズとテールが短く感じてずらしやすい」という操作性の違いがでます。
この可変キャンバー構造が、足元だけが雪面に接しているような感触と、エッジの引っかかりの少なさを生み出し、「初心者レベルの私でも扱いやすい」と言う感触につながっていたのでしょう。
3. CROOJA BEETLEのサイズを確認
BEETLEはMANTISと同じアウトラインで細かな数値も同じです。
これにより、違いはフレックスの違いだけと分かります。
| サイズ | 有効エッジ | 接雪長 | ノーズ・テール幅 | ウエスト幅 | サイドカーブ | スタンス幅 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 148 | 1160 | 1140 | 283 | 244 | 7.75 | 48-56 |
| 150 | 1160 | 1140 | 285 | 246 | 8.1 | 49-57 |
| 152 | 1200 | 1180 | 286 | 247 | 8.35 | 50-58 |
| 154 | 1200 | 1180 | 288 | 248 | 8.45 | 52-60 |
| 156 | 1220 | 1200 | 290 | 250 | 8.75 | 53-61 |
私が試乗したのはBEETLE148。
身長162cm、体重53Kgの私には適性のサイズだと思います。
適正サイズを選ばないと操作性に違いが出てしまいますからね。
適正サイズではない長さのボードに乗ったレビューはコチラ
【総括】CROOJA BEETLE試乗評価レビューのまとめ
今回のBEETLE試乗体験を通じて、このモデルが単なる硬い版ではなく、しなやかさのあるフレックスでありながら、センター部分のハリがあるグラトリ上級者むけモデルだと実感しました。
ただ、グラトリだけではなく、オールラウンドに使用できる一面もあることが分かりました。
BEETLEの持つ「ハリのあるトーション」と「軽量性」は、軽快な操作性とターンの安定感を兼ね備えています。
これは、カービングのキレを楽しみながらもグラトリにも挑戦したいという、私のようなボーダーにとっては面白いモデルになると感じました。












