CAPiTAの代表作といえば、やはり「DOA」。
そんなDOAに似ていると噂されるボードがあるのをご存知でしょうか？
それが、今回試乗した「SB RESORT TWIN（スプリングブレイク リゾートツイン)」です。
スプリングブレイクシリーズのツインチップモデルは、本当にDOAに似ているのか？
実は、全く異なる個性を持つのか？
気になるなら試乗するしかないと言うことで、しっかりと乗り込んでみました。
試乗して見えてきたのは、リゾートツインがDOAの「扱いやすさ」という素晴らしい特性を兼ね備えながらも、
驚くほどカービングボードとしての一面も持っている、ということでした。
今回、リゾートツインに試乗した感想を踏まえつつ、私自身の個人的な感想とカタログスペックからの分析をまとめてみました。
この新しい「オールラウンドツイン」の魅力に興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
・CAPiTA DOAとの徹底比較
・独自のカービング性能を分析
・「万能ボード」の新たな選択肢
身長162cm 体重53kg
愛用ボード OGASAKA FC 154
ブーツ RIDE RASSO PRO WIDE 25.0cm
バイン FLUX XF (S)
【CAPiTA】SB RESORT TWIN（スプリングブレイク リゾートツイン)の試乗評価レビュー！
DOAに似ていると噂のリゾートツイン。その真相を確かめるべく、荒れたバーンからカービングまで徹底的に乗り込み性能を体感してみました。果たして、リゾートツインはDOAに並ぶ名機となり得るのか？
CAPiTA SB RESORT TWIN（スプリングブレイク リゾートツイン)はDOAに似ているってホント?
めいほうスキー場で開催された試乗会。
今日のラストボードとして選んだのは、CAPiTA SB RESORT TWIN（スプリングブレイク リゾートツイン)
すでに15モデル目となり体はさすがに疲労を感じていましたが、気になっていたこのモデルに乗れるとあって、テンションは上がります。
SB（スプリングブレイク）シリーズのツインチップモデル試乗第2弾となるこのボード。
ちなみに、第1弾はPOWDER TWIN。
SB（スプリングブレイク）シリーズについても触れているので気になる方はコチラもチェック。
第1弾のPOWDER TWINも良い感触でしたが、今回のRESORT TWINはCAPiTAの代表作であるDOA（DEFENDERS OF AWESOME）に似ているという噂。
一体どんなところが似ているのか、じっくり確かめてみました。
私の体格に最適なサイズは152cmかなと思っていましたが、試乗機は154cmのみ。
以前DOAの154cmに乗ったことがあるので、比較するにはちょうどいいかもしれません。
DOAとの類似点を探る
まず、ボードの形状から見ていきましょう。
一般的なラウンドノーズではなく、角ばったようなノーズ形状は、確かにDOAに似ています。
ポップなグラフィックは個性的なDOAとはまた違った印象ですね。
バインディングを取り付けると、サイドカーブがキツめなツインチップボードという印象。
横から見ると、キャンバーのアーチはそこまで高くないように見えますねぇ。
サイドウォールの鮮やかなグリーンがアクセントになっていてオシャレ。
ノーズのキックも低めなので、パウダーでの浮力はどうなのか気になるところ。
ソールにはレトロチックなワード文字。
遊び心ありますねぇ。
個人的に好きなグラフィックです（笑）
ワンフットスケーティングで感触を確かめると
さすがCAPiTA、ソールもしっかりと走ってくれます。
操作性も良好で意のままにボードが進んでくれる感触が心地よい。
ただ、スルスル動く感覚はパウダーツインの方が勝りますね。
SB RESORT TWIN（スプリングブレイク リゾートツイン)のフレックスとトーション
リフトに乗るとそこまで重さは感じない。
軽量なグラトリボードのような軽さではありませんが、それなりに軽い。
ゲレンデ上部に到着したらリフトを降りて、フラットバーンでフレックスとトーションを確認します。
やはりスケーティングはスムーズにボードが進んでいきます。
ノーズやテールに体重をかけたり、ボードをねじってみると…
柔らかすぎず、しっかりとした張りを感じます。
この感触は、どことなくDOAに似ているような気が…
フレックスとトーションを確認したのでいよいよ実際の滑り心地を体感してみます。
SB RESORT TWIN（スプリングブレイク リゾートツイン)の滑べりは荒れたバーンでも安定感抜群
いよいよ実際の滑りへ。
試乗会当日はあいにくの雨。
ザクザクでボコボコという、決して滑りやすいとは言えないコンディションです。
柔らかい雪は荷重のコントロールが難しくて、ノーズに乗り過ぎるとどん詰まって転んだりバランスを崩しやすいんですよね。
そんなコンディションでこのRESORT TWINはどんな滑りを見せてくれるでしょうか。
ターンをしてみると、シャバ雪に刺さることなく、スムーズにターンに入っていきます。
このターンの入りがマイルドな点は、DOAに近い感触。
ある程度スピードに乗せてもボードは思いのほか安定し、荒れた雪面でも振られすぎずにターンができます。
ボードは軽いのに、シャバ雪もボコボコも振られずに切り裂いてく感触はDOAに似ている。
更に、カービングで攻め込んでみると、ターン中の安定感が心地よい。
DOAよりもワイド設計だったかな?
と思わせるような雪面をしっかりと捉える安定感があります。
パウダーツイン、思った以上にカービングボードという印象。
続いては、ツインチップ形状を生かしてのスイッチラン。
レギュラーポジションからスイッチポジションへの入れ替えはボードを回しやすくてスムーズ。
スイッチポジションでのターンもトウ、ヒールと体重を移動することでストレスなくターン弧を描いてくれる。
リゾートツイン、取り回しがしやすく、スライドやズラしといった動きもエッジの引っかかりがなく扱いやすいです。
操作性の良さを生かして地形遊びもチャレンジです。
地形を上って、スライドさせたり、ボードを回す動きも安心してできます。
パウダー向けのイメージが強いスプリングブレイクシリーズですが、このリゾートツインは適度なハリがあるため、カービングターンも切れ、スピードに乗った滑りも可能。
特にカービングのキレと安定性は、カービングを愛する私にとって、DOAを超える満足感を与えてくれました。
私個人的な印象ですが、リゾートツインは、DOAの万能さに加え、よりアグレッシブな滑りを求めるライダーの期待に応えてくれるモデルと言えます。
こくだんスノーボードの全試乗モデルが一覧になったページはコチラをチェック！
カタログから深掘り！ CAPiTA SB RESORT TWIN は本当にDOAに似ているのか
先日試乗したCAPiTA SB RESORT TWIN。その滑り心地から、キャピタの代表モデルDOAに似ているという印象を受けました。試乗レビューでは感覚的な比較でしたが、今回はカタログを基に、両モデルのスペックを徹底比較してみましょう。
カタログから深掘り！ CAPiTA SB RESORT TWIN は本当にDOAに似ているのか比較してみよう
※画像は公式サイトから引用しています。
※画像は公式サイトから引用しています。
両モデルともTrue Twin形状。
これはスイッチランや地形遊びのしやすさにつながっています。
ただ、他にもツインチップ形状のモデルもあるし、ここだけでリゾートツインとDOAが似ているとは言い切れないですねぇ。
サイドカットは微妙に異なり、DOAがBlended Radialであるのに対し、RESORT TWINはNew Age Radial Death Grip。
私的に大きな違いと感じたのがDeath Grip。
「DEATH GRIP™」とは、ボードの中央部分にリバースサイドカット（逆向きの円弧）を取り入れた設計理論です。
このリバースキャンバーの円弧は、ボードに圧力を加え、ターン全体を通してコントロールを維持するための接点を提供します。この効果は、フリースタイルとフリーライドの両方のライディングで発揮されます。
「DEATH GRIP™」を採用しているモデル
・メガ・スプリット
・メガ・デス
・メガ・マーク
・ザ・ブラック・スノーボード・オブ・デス
・マーキュリー
・インドア・サバイバル
・SBリゾート・ツイン
私は「DEATH GRIP™」を採用している6モデルに試乗経験があります。
全てのモデルでカービングターンの安定感を感じたんですよね。
リゾートツインとDOAの滑りを比較した際に、リゾートツインの方がカービングがキレると感じたのは「DEATH GRIP™」の影響は出ていそうですね。
「シャバ雪でも振られすぎずにターンできる安定感」に繋がっているのかもしれません。
こうして比較してみると、両モデルは同じ「トゥルーツイン」でありながら、全く異なるアプローチでサイドカットを設計していることがわかります。
- SB RESORT TWINは、一本の円弧で構成された「NEW AGE RADIAL」に、独自技術の「DEATH GRIP™」を加えて、よりダイレクトなエッジコントロールを追求しているようです。
- **D.O.A.**は、円弧と「ブレンドゾーン」を組み合わせた「BLENDED RADIAL」で、スムーズさとオールラウンドな性能を最大限に引き出していることが読み取れます。
キャンバー構造を比較してみた
(RESORT V2 TWIN PROFILE)
- 構成要素:
POSITIVE CAMBER+REVERSE CAMBER - 特徴:
D.O.A.と同じくインサート間はPOSITIVE CAMBER。- 注目すべきは、
D.O.A.にあるZERO CAMBERがなく、インサートのすぐ外側からREVERSE CAMBERが始まる点です。
(RESORT V1 PROFILE)
- 構成要素:
POSITIVE CAMBER+ZERO CAMBER+REVERSE CAMBER - 特徴:
- インサート間の
POSITIVE CAMBERがしっかりと反発力を生み出します。 - その外側、エッジの接点付近に
ZERO CAMBERを配置することで、キャンバー特有の引っかかりを軽減し、マイルドなターンインを可能にします。 - ノーズとテールのキックは
REVERSE CAMBERで立ち上がり、浮力とルーズな操作性を提供します。
- インサート間の
リゾートツインとDOAの違いはZERO CAMBERの有無。
サイズも比較してみよう
これがリゾートツインのサイズ表。
サイズ展開はDOAより少ないですね。
気になるのが有効エッジとウエスト幅。
DOAよりもウエスト幅は広め。
有効エッジはDOAよりも短い。
こちらがDOAのサイズ表
DOAはサイズ展開が豊富で選択肢が多い点が特徴的。
【CAPiTA】SB RESORT TWIN（スプリングブレイク リゾートツイン)の試乗評価レビュー！DOAに似ているのはなぜ?のまとめ
リゾートツインとDOAの比較のまとめ。
両モデルは同じツイン形状、似たフレックス、ハイブリッドキャンバーという共通の土台を持つ。
しかしながら、ZERO CAMBERの有無というプロファイルのわずかな違いで、それぞれの個性が際立っていることがわかりました。
- D.O.A.: 完璧なバランスを持つ「オールラウンドの王道」。
ZERO CAMBERによるマイルドなターンインと、オールラウンドな性能を求めるライダーに最適。 - SB RESORT TWIN: DOAの遺伝子を持ちつつ、より「アグレッシブなパーク・リゾート志向」。
REVERSE CAMBERを直接配置することで、安定したエッジホールドと、地形遊びでの自由度を追求しています。
CAPiTA SB RESORT TWINはDOAに「よく似ている」のではなく
「DOAの優れた遺伝子を受け継ぎつつ、SBシリーズならではの味付けがされた、個性豊かなモデル」と言えますね。
DOAよりもエッジグリップが高いボードが好み。
DOAではなく、他のボーダーとはひと味違ったボードを探している
こんな人にはおススメのモデルですね。
