【CAPiTA】SB POWDER TWIN（スプリングブレイクパウダーツイン)を試乗評価！パウダーも圧雪も遊び尽くす異色の一本を徹底レビュー

スノーボード好きなら誰もが知るCAPiTA（キャピタ）。

その中でも「SPRING BREAK（スプリングブレイク）」シリーズは、コアなファンにはおなじみかもしれません。

実は私自身、CAPiTAのカタログを読み込むまで、「SPRING BREAK」を単体のボードモデルだと思っていました(-_-;)

しかし実際は、フリーライドやフリースタイルのようなカテゴリーの総称なんですね。

そんな「SPRING BREAK」シリーズの中で、ひときわ異彩を放つのが「POWDER TWIN（パウダーツイン）」です。

「パウダーボードなのにツインチップ？」

SNSなどでもあまり情報を目にすることがなく、「一体どんなボードなんだろう？」と強い興味が湧きました。

その疑問を解消すべく、めいほうスキー場で「POWDER TWIN」に試乗！

そこで待っていたのは、未知のライディング体験でした。

156cmという長さを感じさせない軽快な操作性、ワイドなウエストがもたらす安定感抜群のカービング、そしてツインチップならではの遊び心。

なぜ「POWDER TWIN」は、パウダーだけでなく、圧雪も、春のシャバ雪までも楽しめるのか？

その秘密は、計算し尽くされたボード形状、革新的な内部構造、そして絶妙なサイズ感にありました。

この記事では、私が実際に「POWDER TWIN」156cmを試乗して感じたリアルな使用感から、カタログ情報と照らし合わせた詳細なテクノロジー解説まで、この異色のパウダーボードの魅力を徹底的に深掘りします。

興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください！

　記事のポイント

・「パウダーなのにツイン」が実現する新感覚の自由さ！

・ワイドなのに軽快！高い安定感とカービング性能の秘密

・オールラウンドに遊べる！「SPRING BREAK」シリーズのコンセプトを体現

私のスペックとマテリアル

身長162cm 体重53kg

愛用ボード OGASAKA FC 154

ブーツ RIDE RASSO PRO WIDE 25.0cm

バイン FLUX XF (S)

　記事を書いた人

「こくだん」

・スノボ歴20年の節約家スノーボーダー

・試乗会でPOWDER TWINに試乗

・POWDER TWINの使用感を体感した人

SB POWDER TWIN（スプリングブレイクパウダーツイン)の使用感を試乗で確かめよう
カタログから深掘り！CAPiTA「SPRING BREAK POWDER TWIN」

SB POWDER TWIN（スプリングブレイクパウダーツイン)の使用感を試乗で確かめよう

【CAPiTA】SB POWDER TWIN（スプリングブレイクパウダーツイン)のボード全体の写真

CAPiTAのモデル群の中でも、ひときわ異彩を放つ「SPRING BREAK」。実はこれ、単一のモデル名ではなく、フリーライドやフリースタイルといった大枠のカテゴリー名のような位置づけなんです。パウダーコンディションから春先のシャバ雪まで対応するモデルがラインナップされており、今回私が試乗したのは、その中のひとつ「POWDER TWIN」。果たしてどんな使用感なのか。

CAPiTA 「SPRING BRAKE」ってどんなモデルなの?

※画像はカタログサイトから引用しています。

スノーボード好きならCAPiTAというブランドはご存知の方も多いでしょう。

その中でも「SPRING BREAK（スプリングブレイク）」と聞くと、もしかしたら「どんなモデル？」と思う方もいるかもしれません。

実は私も、SNSなどであまり情報を見かけなかったので、当初は「SPRING BREAK」という単体のボードモデルだとばかり思っていました。

しかし、カタログをよく読み解いてみると、CAPiTAの中で「SPRING BREAK」は、「フリーライド」や「フリースタイル」といった、ボードの大まかなカテゴリー名のような位置づけであることが分かりました。

今回試乗レビューする「POWDER TWIN（パウダーツイン）」は、その「SPRING BREAK」シリーズ全6モデルの中の1つなんです。

試乗会のCAPiTAスタッフさんによると、「SPRING BREAK」シリーズは、その名の通りパウダーコンディションはもちろん、春先のシャバ雪にも対応できるモデルをラインナップしているとのこと。

中でも「POWDER TWIN」が特に興味深いのは、パウダーボードのカテゴリーに属していながら、ツインチップ形状を採用している点です。

「パウダーボードなのにツインチップ？」そんな疑問を胸に、さっそく試乗レビューに移っていきましょう。

SPRING BRAKE POWDER TWIN156との出会い

試乗の舞台はめいほうスキー場。

CAPiTAのボードをメインに試乗する中で、特に気になっていた「POWDER TWIN」を探しました。

当初は自分の体格に合うであろう153cmを狙っていましたが、試乗ボードは156cmのみとのこと。

「156cmかぁ、ちょっと長いかな…」と躊躇していると、スタッフさんから驚きの一言が。

「POWDER TWINは156cmでも、実際の取り回しは151cmくらいの感覚ですよ！」

「そうなんですか？！」

半信半疑ながらも、その言葉を信じて156cmの試乗を決意。

手に取ったボード全体をまずはじっくりと確認します。

POWDER TWINのルックスと第一印象

POWDER TWINは、サイズごとにグラフィックが微妙に異なるのも魅力です。

淡いカラーリングのトップシートで、まさに私好み。

ソール面も落ち着いた淡い色合いで、CAPiTAの他の個性的なボードと比べると、どこか落ち着いた雰囲気を感じさせます。

【CAPiTA】SB POWDER TWIN（スプリングブレイクパウダーツイン)のソール側から見たボード全体の写真

このボードの最大の特徴は、なんといってもそのワイド設計のウエスト幅です。

カタログスペックでは156cmで26.8cmもあります。

まさにパウダーボードといった印象です。

【CAPiTA】SB POWDER TWIN（スプリングブレイクパウダーツイン)のバインディングを取り付けたボード全体の写真

バインディングをツインチップらしくスタンス角度3度、-3度でセットしても、ボードからバインディングがはみ出すことなく、深いカービングでもドラグの心配はなさそうです。

リフト乗り場までワンフットスケーティングで進みながら、まずは足元の感触を確かめます。

軽く蹴り出すだけでスーッと滑っていくソールの走りの良さに驚かされました。

スタッフさんの「取り回しが良い」という言葉を思い出し、スケーティング中にボードを振ってみます。

左足を軸に、体を捻りながらテールを振り子のように動かすと、ボードがスルスルと動く。

全く引っかかりがなく、まるで151cmのボードを操作しているかのようなスムーズさです。

この時点で、このボードがどんな滑りを見せてくれるのか、期待が高まります。

SPRING BRAKE POWDER TWIN156のフレックスとトーションを確認

リフトに乗りながら撮影した【CAPiTA】SB POWDER TWIN（スプリングブレイクパウダーツイン)のボードのノーズの写真

リフトを降りてフラットバーンへ。

いよいよPOWDER TWINのフレックスとトーションを確認します。

ノーズ、テールに体重をかけてボードをしならせてみると、意外にもハリを感じます。

パウダーボードだからもっと柔らかいのかと思っていましたが、私の予想に反してしっかりとした反発力があります。

つま先を交互にひねってトーションを確認すると、これもまたハリがあり、簡単にねじれることはありません。

ワイド設計だからトーションもしっかりしているのでしょうか。

パウダーボードという先入観があったものの、このハリとワイド設計なら、スピードに乗せたカービングもかなり面白そうです。

SPRING BRAKE POWDER TWINのシャバ雪ライティング

試乗当日はあいにくの雨。

春先のシャバシャバな雪と、多くの人が滑った後のボコボコが目立つバーンコンディションでした。

しかし、パウダーやシャバ雪でも楽しめるというPOWDER TWINを試すには、むしろ絶好のコンディションです（笑）。

まずはトゥ、ヒールと体重を移動しながらターンの軌道を確認します。

ボードはスムーズに反応し、意のままに滑っていきます。

ワイドなウエスト幅も、トゥやヒールへの切り返しでは思ったほどの遠さは感じません。

ワイド設計だとトウとヒールが遠くて切り返しの際に「もっさり感」を感じるのではと思っていましたが、扱いやすいワイドボードです。

ワイド設計のおかげか、ターン中のエッジングが非常に安定していて心地よい滑走感です。

徐々に速度を上げ、カービングを試みます。

深く踏み込んでいくと、ボードはシャバ雪の雪面をしっかりと捉え、暴れることなくエッジング。

POWDER TWINのカービング、本当に気持ちいい！

【CAPiTA】SB POWDER TWIN（スプリングブレイクパウダーツイン)に試乗した写真

同じ156cmのCAPiTAのデスにも試乗していたのですが、同じサイズでも全く別物。

比較すると、安定感ではデスに軍配が上がりますが、POWDER TWINは同じサイズとは思えないほどの軽快さと遊び心のある操作感を提供してくれます。

取り回しの良さを活かして、練習中のドライブスピンも試すと、エッジが引っかかる感覚がなく、ボードがスルッと回ってくれます。

156cmのサイズを感じさせない操作性には脱帽です。

地形にも入ってみます。

スピン操作のスムーズさから、安心して地形遊びに挑めます。

壁を駆け上がり、ボードをスライドさせてスラッシュ！

ボードがスルスルと動き、この感覚が絶妙に面白いです。

パウダーボードでありながらツインチップ形状。

そしてワイドなウエスト幅でカービングも攻めていける。

CAPiTA「SPRING BREAK POWDER TWIN」は、様々な雪質のコンディションで、圧雪バーンから地形遊びまで、スノーボードを心ゆくまで楽しみたい人には心からおすすめできるモデルだと感じながら、今回の試乗を終えるのでした。

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カタログから深掘り！CAPiTA「SPRING BREAK POWDER TWIN」

試乗レビューをお届けしたCAPiTAの「SPRING BREAK POWDER TWIN」。その異色の魅力に迫るべく、今回はカタログ情報と試乗時の感覚を照らし合わせながら、さらに深く掘り下げていきたいと思います。

True TwinとHybrid Camberが織りなす「パウダーツイン」の真骨頂

※画像はカタログサイトから引用しています。

まず注目すべきは、カタログで「SHAPE: True Twin」と明記されている点です。

一般的なパウダーボードがディレクショナル（方向性のある）形状であるのに対し、POWDER TWINは完全に左右対称のツインチップ。

これにより、スイッチスタンスでの滑走や、パウダーでのフェイキーランもストレスなく楽しめるということですね。

そして、もう一つの特徴が「HYBRID CAMBER: Surf Camber Twin」という独自のハイブリッドキャンバー形状です。

※画像はカタログサイトから引用しています。

これは、インサート間がポジティブキャンバー（通常のキャンバー）で、ノーズとテールにかけてゼロキャンバーからわずかなサーフロッカー（ロッカー）へと変化していく形状です。

試乗時、私はこの「True Twin」形状がもたらす取り回しの良さと遊び心を強く感じました。

特に、ワイドなウエスト幅と相まって、雪面でのボードの回転が非常にスムーズで、ドライブスピンなどのトリックが驚くほど簡単に行えました。

また、地形でのスライドやスラッシュも、ツインチップならではの操作性の高さが光っていました。

私が試乗経験のあるワイド設計でツインチップ形状といえば、RIDEのツインピグ。

ツインピグもスライドさせやすくて地形遊びが面白いボードでした。

ワイド設計のボードはボードを角付けしずらいのでボードが立ちにくくスライドさせても引っ掛かりにくいんですよね。

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このSurf Camber Twin」は、カタログの説明にもある通り、「最大限の浮力とコントロールのための穏やかなキャンバーアングル」を実現しているとのこと。

パウダーでの浮力と、圧雪でのエッジグリップの両立を目指した、まさに「パウダーツイン」という名にふさわしい形状だと再認識できました。

パウダーでの浮力とカービング性能を支えるテクノロジー

次に、カタログの「Tech Features」からPOWDER TWINの内部構造を深掘りしてみましょう。

CORE: Meta Core™： CAPiTA独自のメタコアは、軽量でありながらも高い強度と反発力を実現しているとのこと。試乗時の「フレックスとトーションで感じたハリ」は、このコアの特性が大きく影響していると考えられます。
ADDITIVES: Carbon V-Tech Amplifiers：カーボンV-Techアンプリファイアは、ノーズとテールの内側に配置されており、ボードの反発力と安定性を高める役割を果たします。これにより、パウダーでのオーリーや、圧雪でのターンの切り返し時に、パワフルな反発を得られるのだと納得しました。
GLASS + RESIN: Holysheet™ Tri/Bi Fiberglass + Magic Bean™ Resin：トライアクスル（三方向）とバイアクスル（二方向）のファイバーグラスを組み合わせ、さらに環境に優しいMagic Bean Resinを使用することで、軽量かつパワフルな仕上がりになっています。
BASE: Powder Drive™ Base：パウダーでの滑走性を追求したソール素材が採用されています。試乗時に真っ先に感じた「ソールの走りの良さ」は、まさにこのベースの効果だったのでしょう。