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CROOJA WORMに試乗!サイズが合わない142cmの使用感をリアルレビューします

クロージャワームのボード全体の写真
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CROOJA WORMと言えば、ガチなグラトラーの愛用者が多く、ゲレンデでも必ずと言っていいほど見かける人気の高いモデル。

そんなグラトリ特化モデルのWORMをグラトリ初心者の私が使ったらどんな滑りができるのか?

気になったので実際に試乗会で試してみることにしました。

ただ、ここで問題が…

CROOJA WORMは試乗会でも注目度の高い大人気モデルのため常に貸し出し中でお目当てのサイズはなかなか手にできない。

しかし、チャンスは意外な形で訪れます。実際に試乗の機会が回ってきたのは、適正よりも短い142cm。

グラトリ初心者が、あえて不利とも言える短い142cmのWORMでどんな滑りができたのか?

142cmというサイズのリアルな使用感を余すことなくお伝えします。

※今回は142cmを使用した体験を踏まえた評価レビューです。多少エンタメ要素も踏まえてご覧ください。

私のスペックとマテリアル

身長162cm 体重53kg

愛用ボード OGASAKA FC 154

ブーツ RIDE RASSO PRO WIDE 25.0cm

バイン FLUX XF (S)

記事を書いた人

「こくだん」

・スノボ歴20年の節約家スノーボーダー

・試乗会でCROOJA WORMに試乗

・短いサイズのボードのリアルを体感した人

CROOJA WORMの試乗レビュー

クロージャワームのボード全体の写真

2025年3月中旬にホワイトピアたかすで開催された試乗会。CROOJA WORMに試乗する機会を得たのですが、手にしたサイズは142cm。適正サイズよりも短いサイズのボードはどのような使用感なのか?

1.ホワイトピアたかすの試乗会でCROOJA WORM142に試乗しました

ホワイトピアたかすのグラトリ試乗会のメーカーテントの写真
【ホワイトピアたかすグラトリ試乗会の様子】

ホワイトピアたかすで開催されたグラトリモデルを集めた試乗会。

私は、すでに数種類のモデルに試乗して使用感を確かめていたのですが、この日に試乗してみたいと思うモデルにはまだ試乗できていませんでした。

私が試乗してみたいモデルはCROOJA WORM148。

ダブルキャンバー形状で乗り系も弾き系もオールマイティにこなせるモデルです。

試乗会の時間内で試乗できるタイミングを見計らっていたのですが、WORMは人気のモデルでなかなか試乗できるチャンスが回ってきません…

気が付けば試乗会のタイムリミットが迫っていました。

試乗できるとしても、残り1、2モデル。

CROOJAのテントを覗くと、WORMは142cmなら借りられそう。

ただ、サイズは、明らかに短いレディースサイズ…。

レディースモデルは男性の試乗を断るケースもあるけれど、ダメ元で試乗できるか聞いてみみよう。

「WORM142cmって男性でも乗れますか?」

「大丈夫ですよ〜」

「いいんですか?!」

サイズは違えどWORMの感触を掴むきっかけを手にした瞬間でした。

2.WORM142のボードを観察してみよう

クロージャワーム142のサイズが分かる写真

まずはボードを観察しています。

CROOJAで唯一のダブルキャンバーのWORMの形状を横から確かめてみると、ダブルキャンバーのアーチは割と強めに見えます。

クロージャワームのダブルキャンバー形状が分かる写真

センター部分を支点にして左右への体重の乗せ換えがやりやすそう。

クロージャワームのソール側からのボード全体の写真

ソール側からもボードを観察してみます。

ラウンド形状ではありますが、少し丸みが緩い形状に見えますね。

バインディングを推奨位置で取り付けてみると、スタンス間は狭く見えます。

クロージャワームにビンディングを取り付けた写真

142cmの使用感はどうなのだろうか?

普段使用しているサイズは154cmなので8cmも短いと軽快に動かせそう。

ボードはサイズが短くなるとフレックスも柔らかくなると言われているから、グラトリ初心者の私でもしなやかさを感じて扱えるのではないかと期待が膨らみます。

リフトに乗りながらクロージャワームを映した写真

リフトに乗りながらWORM142の軽さを実感。

サイズが短いボードはより軽さを感じます。

3.CROOJA WORM142のフレックスとトーションは予想外に…

リフトを降りたらフラットなバーンでWORM142のフレックスとトーションを確認です。

ノーズ、テールと体重をかけたり、足を交互に捻じるようにして感触を確かめると、思っていた以上にハリを感じる。

フレックスはグニャグニャではなく、しっかりとしています。

トーションも強さを感じて意外と強さを感じます。

短いサイズは柔らかくしなやかで、私のようなグラトリ初心者でもしならせやすいかと思っていたのですが想定外の感触でした。

短いサイズなので外力に耐えられるようにハリを持たせているのだろうか…

ボードの感触を確かめたら続いては滑りの確認です。

4.CROOJA WORM142の滑りを確かめる

ホワイトピアたかすの雨で霧がかかった天候の様子が分かる写真

試乗会当日は一日を通じて雨がしとしと降り続けるあいにくの天気。

試乗会も終盤となり、緩くなったゲレンデはボコボコで難しいコンディションに移り変わっていました。

そんな状況でWORM142の使用感は…

まずは緩斜面でスライド性能を試してみると、スルスルとボードを動かせる。

ダブルキャンバー形状でエッジが引っかかりにくく、142cmというサイズも相まって左右に重心を移動しながら足の入れ替えが簡単にできます。

さすがにサイズの影響を感じられる軽快な操作感。

左右に重心を移動させながらクルクルと回るように緩斜面を滑り降りていけます。

練習中のオーウェンも左右へ体重が移動させやすい。

ただ、普段はOGASAKA FCでカービングを楽しんでいる私はグラトリ初心者レベル。

あまり練習していないグラトリの動きでさまざまなモデルを試乗した試乗会の終盤となり疲労感と集中力も途切れていたのでした。

プレスの姿勢も安定させられない状況でずらしながらボードを操作し続けていたらボコボコバーンの悲劇が…

エッジコントロールがままならず逆エッジで背面へダイブ!

シャバ雪とは言え、転倒の衝撃が全身に伝わります。

さすがに不慣れなグラトリの練習は難しいと実感するのでした。

5.WORM142でボコボコバーンをカービングできるのか

気を取り直して、142cmのWORMでカービングはできるのかを確かめることに。

ヒールサイドターンからフロントサイドターン、それなりにエッジに乗り込んで滑ることはできる。

そう思った次のヒールサイドターンで、事件は起きます。

ノーズに乗り込み過ぎてノーズがシャバシャバの雪面に突き刺さるように転倒!

短いサイズはノーズとテールが短い分、重心が少しでも外れると耐えきれずに転びやすいという感触を味わえる、非常に良い体験となりました。

WORM142はグラトリ初心者こそ注意が必要

今回のWORM142試乗で感じたのは、「短いサイズ=柔らかい=グラトリ初心者向け」という認識は当てはまらない可能性がある、ということです。

  1. ハリとトーションの強さがあり、短いサイズでもしっかりとした踏み込みが必要。
  2. ノーズ/テールが短いため、重心移動の許容範囲が非常に狭く、初心者にはシビアな操作を要求される。

上級者はサイズに関係なく華麗なグラトリ操作が可能と思われますが、グラトリ初心者の私にとっては142cmを乗りこなせないという良い経験となりました。

やはり、本来の適正サイズであるWORM148の感触も確かめてみたいと強く感じるのでした。

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試乗したCROOJA WORMをカタログスペック表から深掘りしてみた

クロージャワームのビンディングを取り付けたボード全体の写真

WORM142のダブルキャンバーによる軽快な操作性を感じた一方で、サイズが短いにもかかわらず予想外のハリとシビアな操作感を体験しました。ここでは、CROOJA WORMのカタログスペックや設計を深掘りし、「グラトラ―に人気の理由」と「短いボードがなぜ硬いと感じたのか」を考察します。

WORMの形状は「ダブルキャンバー」

WORMの最も特徴的な点は、CROOJAの中で唯一のダブルキャンバー形状であることです。

WORMは「弾き系」「乗り系」すべて網羅できる扱いやすいグラトリモデルとして紹介されており、これがWORMの人気の理由なんですよね。

一般的なダブルキャンバーは「柔らかい」「ルーズ」とされがちですが、WORMはフレックスバランスが絶妙に設計されており、ノーズとテールの粘りが存在しています。

形状WORMの特徴グラトラーへのメリット
ダブルキャンバーボードのセンター部分を支点に浮き上がりが強い。エッジの引っ掛かりが少なく、スライド系や乗り系トリックでのルーズな操作が簡単
粘りのあるフレックスノーズ/テール寄りのキャンバーがしっかりと効く。踏み込んだ時に強力な反発(オーリーパワー)を生み出す。弾き系トリックにも対応

ダブルキャンバー特有の「ルーズさ」と粘りのあるフレックスによる「反発力」のバランスにより、WORMがグラトラーに愛用される最大の理由だと考えられます。

なぜ「予想外にハリが強かった」のか?

試乗時の最も大きな発見は、適正サイズより短い142cmにもかかわらず、予想していた「グニャグニャの柔らかさ」ではなく、「ハリと強さ」を感じた点です。

脚力弱めのグラトリ初心者の体感というのはありますが、柔らかいとは思えませんでした。

これは、WORMの設計が、単に短くなるサイズに比例してフレックスを落とす「サイズ展開」ではないからと推測しました。

サイズを短くしてもボードのトーション(ねじれ剛性)やフレックスを保つことで、トリック時の「安定した踏み込みと反発」を維持している可能性があります。

短いボードは外力に強い設計が必要だと思われます。

短くなると遠心力がかかった際にボードがバタつきやすくなります。

142cmという短いサイズで高速域のグラトリに対応するためには、あえてハリを持たせ、操作時のバタつきを抑える設計が不可欠だったと考えられます。

このハリこそが、WORMが「ガチなグラトラー」のハードなライディングにも耐えられる証拠であり、短い142cmでも強さを感じた理由だと推測しました。

WORMの適正サイズと選び方

私のスペック身長162cm、体重53kgから見ると、メーカー推奨の適正サイズは148cmであり、これがWORMの性能を最も引き出せるサイズと考えられます。

サイズを確認してみましょう。

サイズ有効エッジ接雪長ノーズ・テール幅ウエスト幅サイドカーブスタンス幅
137104010202652307.140-48
139105010202662317.341-49
142107010502672327.542-50
145110010702692348.0144-52
148114011202832447.7548-56
150116011202852468.149-57
152118011602862478.3550-58
154120011502882488.4552-60
156122011902902508.7553-61
 ⇐表はスライドできます⇒

WORMは男女兼用のモデルということで、サイズ展開は137~156までの9サイズ展開。

137~145までがレディースモデル、148~156がメンズモデルと推測できます。

とは言え、男女兼用モデルだから私が142cmに試乗させてもらえたのかもと思えます。

男女兼用とは言っても、適正サイズでないと操作性がシビアになるのは実体験でよく分かりました。

グラトリ初心者がこれからWORMを選ぶのであれば、ボードの短さによる「軽さ」に惑わされず、必ず推奨サイズに近いモデルを選ぶ方が安心だと思いますね。

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【総括】CROOJA WORMに試乗!サイズが合わない142cmの使用感をリアルレビューしますのまとめ

WORMのダブルキャンバー形状は多くのグラトリモデルと共通していますが、フレックスバランスは特筆すべき点だと感じました。

今回のWORM142cmの試乗体験を通じて、「人気グラトリボード=柔らかくルーズ」という認識が、必ずしもWORMには当てはまらいと実感できました。

142cmという短いサイズでありながら感じた予想外のハリと強さは、このボードが単なるルーズな乗り系ボードではなく、「弾き系」にも対応できるガチなグラトラーの要求に応える設計だと感じました。

このハリこそが、WORMがハードなライディングにも耐え、多くの人に愛用される理由だと考察します。

そした、このハリのあるボードでもしならせ、弾くスキルを持ってこそ、華麗なグラトリを演出できるのだとも実感しました。

グラトリ初心者(OGASAKAFCユーザーの私)にとっては、サイズが短いと操作性が高くグラトリがやりやすいという認識は当てはまらず、正しいプレスポジションの習得やボードをしならせる、弾くという技術習得の必要性を痛感しました。

初心者の方がWORMを選ぶ際に、「短いサイズは軽いから扱いやすいだろう」と安易に選択するのは避けた方が賢明です。

このボードのポテンシャルを最大限に引き出し、グラトリの上達に繋げるには、メーカー推奨の適正サイズを選ぶことが極めて重要です。

短いボードの「軽快さ」に惑わされず、ぜひ自身の適正サイズを選んでください。

オフトレに取り組んで、機会があればWORM 148cmの持つ真の粘りと反発力を体感したいと思います。

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