SALOMONの25-26モデルから登場する新しいラインナップのHORIZON（ホライゾン）シリーズには3つのモデルがあります。
そのひとつがJETSTREAM。
一般的なボードよりもワイドなウエスト幅でショートファットボードのような印象のボード「JETSTREAM」。
SALOMONのショートファットボードと言えば既にDANCEHAULがあるじゃないの？
見た目は全く一緒ではないものの、JETSTREAMとDANCEHAULのシェイプは似ているし一体どんな違いがあるのだろうか？
と言うことで、違いを比較するために実際にJETSTREAM147に試乗してきました。
カタログを眺めると似ている部分も多いJETSTREAMとDANCEHAULですが、滑った印象は全く同じではない。
JETSTREAMはフリーライド寄りでカービングの安定感とキレが感じられるボード。
カービング好きでパウダーコンディションも楽しめるボードを探している人にはチェックしてほしいモデルです。
JETSTREAMに試乗した感想を踏まえてレビューしつつDANCEHAULとの比較もしてみたので興味のある方はぜひ最後までご覧ください！
記事のポイント・JETSTREAMの試乗評価レビュー
・JETSTREAMをスペック表から再評価
・JETSTREAMとDANCEHAULの比較
身長162cm 体重53kg
愛用ボード OGASAKA FC 154
ブーツ RIDE RASSO PRO WIDE 25.0cm
バイン FLUX XF (S)
記事を書いた人
「こくだん」
・スノボ歴約20年のサンデーボーダー
・SALOMON試乗会でJETSTREAM149に試乗
・JETSTREAMとDANCEHAULに試乗した人
SALOMONスノーボード試乗会！JETSTREAMの評価レビュー！
高鷲スノーパークで開催された25-26モデルのSALOMONの試乗会。25-26モデルから登場する新しいラインナップのHORIZON（ホライゾン）シリーズのJETSTREAMに試乗しました。オールマウンテンボードの印象ですが割とクセのなさそうなフォルムのJETSTREAMに興味津々で試乗を開始するのでした。
高鷲スノーパークのSALOMONスノーボード試乗会でJETSTREAMに試乗した
高鷲スノーパークで開催された25-26モデルのSALOMONの試乗会。
25-26モデルから登場する新しいラインナップのHORIZON（ホライゾン）シリーズなるものがあるではないですか。
どんなボードか気になって乗ってみることに。
私が選んだ試乗ボードは「JETSTREAM 149」
ジェットストリームって、どこぞやのボールペンと同じネーミングじゃね…
気を取り直してアウトラインをざっくりと見てみると
ボードのフォルムが何となく、DANCEHAULと似ている。
同じ日に試乗したDANCEHAULの写真はコチラ⇩
DANCEHAULの角ばった部分を削ったらJETSTREAMじゃないの?
テールの形状など細かい点は違いますが、雰囲気は似ている気がするの私だけですかね?（笑）
DANCEHAULを知りたい方はコチラへ⇩
JETSTREAMがどんなスペックなのか詳しく見てみましょう。
スペックを見てみると、DANCEHAULと全く同じではないけど、やはり似通っているように見える。
JETSTREAMもロックアウトキャンバーを採用している点はDANCEHAULと同じ。
FLEXレベル4なのでレベル3のDANCEHAULよりは硬めなんですね。
私が試乗したDANCEHAUL147はウエスト幅が25.5cm。
JETSTREAMは
149でウエスト幅25.4cm、
146ならウエスト幅25.1cm。
JETSTREAMの方がDANCEHAULより少しウエスト幅は細目なんですね。
セットバックはJETSTREAMが20mm入っている。
DANCEHAULはセットバック0mmなので
JETSTREAMはフリーライド寄りなイメージが持てます。
「JETSTREAM」と「DANCEHAUL」の違いをまとめると
ロックアウトキャンバー形状は同じ
FLEXレベルは「JETSTREAM」の方が硬い
ウエスト幅は「JETSTREAM」の方が細い
「JETSTREAM」はセットバック20mm入っている
スペック表を確認したので次はJETSTREAMのボードを観察してみます。
ボードの表面はツヤありのシンプルなトップシートと言ったところでしょうか。
テール側にワンポイント的な印象でサイズが149と記載されています。
ソールは薄っすらとSALOMONの文字が浮かび上がってオシャレなデザイン。
セットバック20mm入ってるしノーズのロッカーは長いように見える。
パウダーの浮力がありそう。
今日はパウダーコンディションじゃないのが残念( ；∀；)
ボードをチェックしたのでゴンドラに乗って山頂を目指します。
25-26 SALOMONスノーボードのニューモデル JETSTREAMに試乗
SALOMONの試乗会はリフト1本分と言いながら、ゴンドラで山頂からのロングランを試せるという太っ腹な試乗会なんです。
と言うことで、ゴンドラで山頂へ！
高鷲スノーパークは多彩なバーンが広がっていて、急斜面のカービングもチャレンジできるし緩斜面でのトリック、オールラウンドに地形遊びや壁遊びまで楽しめる滑りがい満点のコースが魅力なんですよね。
試乗した日のコンディションは寒気が緩んで春先のようなザラメ状のザクザクした雪質でした。
JETSTREAMに試乗したのは夕方で日陰も増えて雪は程よく締まってきています。
晴天で最高の景色を眺めながら始まった試乗会もタイムオーバー。これが最後の試乗機。
残りの体力を振り絞ってスタートです。
ゴンドラを降りたらまずはフラットバーンで板チェックです。
バインを締めてノーズ、テールと体重をかけてみるとボードが程よく粘るようにしなって、張りを感じる。
FLEXレベル「4」はフリースタイルモデルのASSASINと同じ。
JETSTREAMはガチガチに硬い訳ではなく、程よい張りを感じるくらいのフレックス。
FLEXレベル「3」のDANCEHAULの方が柔らかく感じるかと思いきや
少し違うかなぁくらいの差。
私のレベルだとフレックスの大きな違いは感じられませんでした…
JETSTREAMのカービング性能はどうなのか?
フラットバーンでボードの感触を確かめたので次はターンの確認です。
つま先、かかとと体重を移動させるとターンしていくと…
反応は良好で扱いやすい印象。
短い149cmのサイズでターンの安定性が気になっていたけれど、滑ってみるとターンは安定感があって153～154cmくらいの板と変わらない感覚。
ターンが不安定なボードはスピードを上げていくとボードが暴れてしまうので両足で踏み込んでボードを押さえつけて耐えて滑るなんてこともあるけど
JETSTREAMはそんな心配はいらないですね。
スピードに乗せたターンをしてみるとエッジの噛みも良くてターンがキレていく。
ワイド設計のウエスト幅なのでボードもしっかりと立てられます。
かと言って、ワイド設計特有のトウとヒールの遠さは感じず切り返しはスムーズ。
ロックアウトキャンバー形状のキャンバーが効いているのか、切り返しの反発感も感じられてカービングは調子いい。
JETSTREAMのカービングは予想以上に気持ちいいです。
JETSTREAMの操作性は?
ボードをずらしたり操作性はどうなのか？
ノーズやテールに乗りながらずらしてみると、軽くて動かしやすく変にエッジが雪面に引っかかることもない。
ボードを立てるとエッジの噛みも良くてカービングもキレるのに、フラットにすると操作性も良好。
私の印象ですが、DANCEHAULよりも扱いやすい。
JETSTREAMで地形にも入ってみます。
壁を上ってノーズに荷重してテールをスライドさせてスラッシュ！
と思ったらテールが雪面に引っかかってしまいました（笑）
操作性は良好なんですけど、ちょっとテールの操作をミスりました…
と言うのも、
「JETSTREAM」の前にHORIZON（ホライゾン）シリーズの「FASTLANE」に試乗した私。
全く同じ場所の地形で「FASTLANE」と同じような感覚でスライドさせたのでテールが引っかかってしまったのだと推測しています。
「FASTLANE」はフラットな形状。私の感覚にはなりますが、ノーズに荷重しての操作性は良好だったんですよね。
気を取り直して続いては緩斜面をゆるく流しながら滑ります。
程よいフレックスのボードは足元操作でも反応が良く、楽に滑っていけます。
スイッチランは滑りやすくはないものの滑ってはいけます。
地形では少しテールの引っ掛かりもありましたが、JETSTREAMは操作性が良好なボード。
JETSTREAMのエッジの嚙みも良いカービングと操作性の良さを感じながら試乗を終える私でした。
エッジの噛みが良くカービングターンも気持ちいい
スライド操作もしやすく扱いやすい
DANCEHAULを取り回しやすく、カービングもキレる仕様にしたイメージ
試乗したSALOMONのJETSTREAMをスノーボードカタログから再評価してみた
試乗したSALOMONのJETSTREAMをスノーボードカタログから再評価してみました。気になるDANCEHAULとの比較をすると面白い違いが見えてきました。
JETSTREAMはオールマウンテン パウダーフリースタイルボード
SALOMON SNOWBOARDカタログでは各モデルをジャンル分けしています。
その中で「JETSTREAM」は
『ALL MOUNTAIN/POWDER FREERIDE BOARDS』
に分類されています。
FASTLANE
JETSTREAM
HIGHPATH
DANCEHAUL
HPS – SICKSTICK
OVERCAST
SIGHT
BLISS
『ALL MOUNTAIN/POWDER FREERIDE BOARDS』は計8モデル。
そもそも、オールマウンテン パウダーフリースタイルボードって何?
と思ったので念のため確認。
オールマウンテン性能の高いボードはゲレンデ内のあらゆる地形や雪質に対応できる汎用性の高さが特徴。
パウダーフリーライド性能の高いボードは新雪、深雪（パウダー）での浮力と操作性を重視した設計。
つまり、ゲレンデ内の様々な場所を滑り、たまにはパウダーも存分に楽しみたいと考えている人にはうってつけのボードなんですね。
ちなみに、似ていると感じていたDANCEHAULも同じジャンルでした。
JETSTREAMはロックアウトキャンバー形状
JETSTREAMはロックアウトキャンバー形状を採用しています。
ロックアウトキャンバー形状は、私が似ていると感じていたDANCEHAULやHPS – SICKSTICK、SALOMONのフリースタイルボードASSASSINも採用している形状です。
そうは言っても、各モデルでシェイプも違えば細かなスペックも違うので使用した印象は全く違うボードになっています。
JETSTREAMのスペック表を深掘り
※公式サイトから引用しています。
試乗したJETSTREAMはエッジの嚙みが良いカービングと軽快な操作性が特徴的でした。
私が試乗した149はウエスト幅が25.4cm。
ボードを立てやすくエッジの噛みも良く程よくワイドな設計。
ブーツサイズが25.0cmの私はウエスト幅が25.2～25.3くらいがボードも立てやすくて切り返しもしやすい印象なのでJETSTREAM149は合っていました。
サイズをワンサイズ上げて153にするとウエスト幅は一気に太くなり26.3cmへ。
太いウエスト幅はボードを立てやすいんですが、過去の経験上私のレベルではちょっと扱いきれない…。
149のサイズで正解だったと感じています。
JETSTREAMの更なる注目ポイントは有効エッジ。
149のサイズで有効エッジは108.1cm。
私が試乗したDANCEHAUL147の有効エッジが110cm。
有効エッジが短ければ操作性は向上する。
ここで扱いやすく感じたJETSTREAMの理由が見えてきた。
DANCEHAUL147よりもJETSTREAM149が操作性しやすく感じたのは有効エッジの短さが理由ではないかと推測しています。
カタログスペック表には接雪長は未記載だったので有効エッジだけでは語れない面もありますが…。
ただ、有効エッジを比較することで不思議な点が見えてきたんですよね。
カービングのキレを感じたJETSTREAM。
JETSTREAM149は
DANCEHAUL147よりも
有効エッジが短い。
有効エッジは短いはずが、
安定感があったんですよね。
スペック表を見るとノーズとテールの幅に秘密がありそう。
ノーズ幅は30.4cm、テール幅が29cm。
実は、ノーズ幅はDANCEHAULよりも太いんです。
だから、DANCEHAUL147よりも有効エッジが短いのに太めのノーズとテールが雪面をしっかりと噛んでカービングの安定感があったのでしょう。
JETSTREAMはフリーライド寄り
キレのあるカービングと軽快な操作性が特徴的
DANCEHAULはフリーライドとフリースタイルのバランスが良い
マウンテンボードの形状に見えてセットバック０mm
パークやジブに入れる形状で様々なシーンで使える汎用性の高さが特徴的
JETSTREAMはSUSTAINABLE CONSTRUCTION (持続可能な構造)
滑りとは直接かかわらない部分ではありますが、JETSTREAMは使用されている素材がサスティナブルなのも特徴的なんです。
JETSTREAMは、環境負荷を考慮したサステナブルな素材を使用しています。 50%リサイクルベース、Best/Final/Sintered Sidewalls、30%廃材再生カーボン、20%リサイクルされたファイバーグラス、そしてFSC®認定の木材コアが採用されており、環境に配慮した製造が行われています。
※公式サイトを参考にしています。
持続可能なエネルギーなどサスティナブルなんて耳にする機会も増えてきた現代。
SALOMONは未来を見据えた素材を使用している点は国産ブランドより少し先を走っているポイントだと感じました。
JETSTREAMの評価レビュー！SALOMONスノーボード試乗会で感じたDANCEHAULとの違いとは?総括
JETSTREAMの評価レビュー！SALOMONスノーボード試乗会で感じたDANCEHAULとの違いとは?のまとめ
25-26モデルから登場する新しいラインナップのHORIZON（ホライゾン）シリーズの1モデルがJETSTREAM
JETSTREAMはワイドなウエスト幅で短めの長さでもターンの安定感がある
扱いやすく、軽快な操作性も魅力的
JETSTREAMはフリーライド寄りの滑りに向いている
DANCEHAULはフリーライドとフリースタイルのバランスが良いモデル
JETSTREAMとDANCEHAULはどちらもパウダー向けだが滑りのスタイルが違っていた
