「ARTISTE(アーティスト)」はOGASAKAファクトリーが手掛けるブランドNOVEMBRのフラッグシップモデル。
OGASAKAは正統派のカービング&フリースタイルボードってイメージ。
NOVEMBRは、カービングだけではなくパウダースノーやパークなどオールラウンドに使えるボードがラインナップされているというイメージ。
ARTISTEはカービングもキレるしオールラウンドに使えるモデル…
だとしたら、OGASAKAのフラッグシップモデルCTとはどう違うのだろう?
だって、OGASAKAファクトリーが手掛けて同じしかもOGASAKA工場製でしょ?
そんな疑問を感じたので試乗会で実際に試乗してみました!
ARTISTEはキレるカービングでターンも快適、操作性も良好でオールラウンドに使えるボードです。
しかし、OGASAKAのCTとは異なる一面を持ったボードだと感じました。
違いはARTISTEの形状に隠されています。
そんなARTISTEについて個人的な感想も踏まえながら試乗レビューをしていきますので興味のある方はぜひ最後までご覧ください!
・【25-26】NOVMBR ARTISTE試乗評価レビュー!
・NOVMBR ARTISTEのグラトリとカービング
・試乗したNOVMBR ARTISTEをカタログから再評価
身長162cm 体重53kg
愛用ボード OGASAKA FC 154
ブーツ RIDE RASSO PRO WIDE 25.0cm
バイン FLUX XF (S)
25-26 NOVEMBR ARTISTE(アーティスト)の試乗評価レビュー!

めいほうスキー場で開催された試乗会でNOVMBR ARTISTEに試乗しました。NOVMBRを代表するボードARTISTE。初めて使用するNOVMBRのボードに興味津々の私でした。
NOVEMBR ARTISTE(アーティスト)の試乗評価レビュー!

やってきたのはめいほうスキー場で開催された試乗会。
NOVEMBRのテントにはたくさんのボードが並んでいますねぇ。
その中から私が選んだのはARTISTE154。

ARTISTEと言えばNOVEMBRのフラッグシップモデル。
ARTISTEはオールラウンドに遊びやすいイメージ。
OGASAKAのCTみたいな位置付けのモデルとうい印象はあるんですよね。
CTと同じOGASAKA工場製だしカービングもキレそうだからどこが違うのか…
CTはターン以外にもグラトリや地形などオールラウンドに使えるボード。
ARTISTE・CT…同じようなオールラウンドボードじゃないの?
試乗機のARTISTE154にはスペック表が貼ってあるので詳しく確認。
形状:ツインフルキャンバー
有効エッジ:1200mm
接雪長:1160mm
ウエスト幅:250mm
セットバック:0mm
フレックスレベル:6.3
有効エッジはほどほどの長さ、CTよりはウエスト幅も程よくワイドでカービングは安定しそう。
パーク向けでもあるんですねぇ。
私はパークは入らないので良さが分かるだろうか…
まずはボードのアウトラインを含めてボードを確認してみましょう。
グラフィックが変わったNOVEMBR ARTISTE(アーティスト)

ノーズとテールは角ばった形状。
OGASAKAのCTとは違いますねぇ。
ボード全体はマット感のあるブラックなんですが、
センター部分のグラフィックにキャラクターが描かれているのが遊び心を感じます。
正統派のOGASAKAとは少し違ったイメージを持てますねぇ。

ARTISTEと言うだけあって、ギター演奏してます。
スノボが立てかけられていて、テーブルにはクラシックなファミコンらしきゲーム機もある。
よ~く見ると、結構凝ったグラフィックですね(笑)
ちなみに、ソールのデザインもキャラクターが描かれています。

ボードのアウトラインを確認したので
まずはスケーティングで感触を確かめながらリフト乗り場まで移動してみます。
ワンフットスケーティングの操作性はクセもなくソールの走りも標準的といったところでしょうか。
OGASAKAのボードも過去に数モデル試乗したのですが、ソールの走りはOGASAKAの方が上ですね。
試乗機のワックスがけの違いもあるのだろうか…
とにかくOGASAKAのボードはワンフットスケーティングからソールの走りを感じたんですよね。
ARTISTEもソールが走らない訳ではないですよ。
OGASAKAのソールの走りが良すぎるんですよね(笑)
まずはリフトに乗ってゲレンデ上部を目指します。
NOVEMBR ARTISTEのフレックスを確認

リフトを降りたらバインを締めてまずは板チェックです。
ノーズ、テールと体重をかけてみると程よく張りがありボードの強さを感じます。
トーションも確認すると捻れる感覚はあるけど柔らかくはない。
オーリーをしてみると、ボードの張りがあるので私の技術ではうまく弾き切れません。
上手い人なら硬めのフレックスを生かして高く弾けるんでしょうけど、技術不足の私には硬めのボードは難しい(笑)
表記されていたフレックスレベル6.3はそれなりの張りです。
板の硬さは脚力や体重、ボードをしならせる技術で感じ方が変わるので参考程度にしてくださいね。
ちなみに、私の体重は53~54Kgなので、体重が70Kgくらいの人からすると同じフレックスのボードを柔らかいでしょって感じるかも。
フレックスをOGASAKAのCTと比較すると、私的にはARTISTEの方が硬く感じました。
ボードの感触を確かめたので滑りもチェックです。
NOVMBR ARTISTEのカービングとグラトリを確認してみた

ちなみに、試乗会の天候はあいにくの雨。
バーンは緩んでザクザクな春先のコンディション。
オールラウンドモデルを確かめるのには良いかも(笑)

まずはターンをしてみます。
トウ、ヒールと体重をかけてみるとボードは素直に反応してターンの入りはスムーズ。
変なクセも感じません。
やはり主力モデルでありオールラウンドと言うだけあって万人受けしそうな操作感。
ウエスト幅は250mmとCT154と比較して少し太めですがターンの切り返しでもたつき感はありません。
切り返しもスムーズでターン中の操作性は良い点はCTに近いものを感じますねぇ。
スピードを上げてもボードを走らせてカービングしてみると、エッジが噛んでキレていく。
バーンが荒れている部分もありますが、ボコボコにバランスを崩すこともなくターンしていきます。
ボードは軽く操作できて気持ちよくカービングできます。
カービング向けボードのような驚くような安定感や走破性は感じられませんでしたが、扱いやすいオールラウンドボードのカービングと言った印象。
ツインチップなのでスイッチランもやってみます。
ノーズとテールの入れ替えはエッジの引っ掛かりもなくて滑らかに動かせます。
スイングウエイトも軽さを感じますねぇ。
ターンすると違和感もなくてエッジで雪面を噛んで気持ちよくキレていきます。
パークも対応しているツインチップ形状なだけあってノーズ側へもテール側へも同じようなフィーリングで滑っていける。
レギュラースタンスと同じような弧を描いてスイッチカービングができる。
ツイン形状の良さを感じます(笑)
ここはCTとの大きな違いですねぇ。
最後に地形遊びややりやすいのかも確認をしましょう。
地形を登りテールをスライドさせてスラッシュ!
地形に入ってみるとスムーズに斜面を登り、ボードをスライドさせてもエッジが引っ掛かり過ぎることもありません。
ARTISTEは地形でのスライド操作もお手の物です。
グラトリ的な動きはどうだろうか?
ボードの張りがあるのでプレス動作は私的には難しく感じたので練習中のドライブスピンを試してみます。
上半身の先行動作を入れながらボードを回してみるとクルっと回る。
エッジの引っ掛かりもなく回しやすいですねぇ。
カービングもキレて軽い操作感でグラトリや地形遊び、スイッチランも楽しめるARTISTE。
CTとの違いはツイン形状のスイッチランの滑りやすさ。
パークに入らない私でも楽しめるボードでした。
試乗したNOVEMBR ARTISTEをカタログスペック表から再評価してみた

試乗したNOVMBR ARTISTEをカタログスペック表から再評価して深掘りしてみたいと思います。
NOVEMBER ARTISTEのカテゴリー
NOVEMBERのスノーボードは5つのカテゴリーに分けられています。
①ALL MOUNTAIN / FREERIDE / POWDER
②CARVING / FREERIDE
③FREESTYLE / HALFPIPE / PARK
④GROUND TRICK / PARK
⑤KIDS & JUNIORS
NOVEMBERの5つのカテゴリーではARTISTEは③になります。
③FREESTYLE / HALFPIPE / PARK
シェイプは若干幅広に変更、安定性を向上とドラグリスクなども軽減。
ノーズ、テールのスクエア形状を強めエッジグリップを向上。
複合サイドカット(7R)を採用し、幅広になった分、前モデルよりサイドカーブのRを全体的に小さめに調整。安定感はそのままにワイドボードにありがちなルーズな操作性を解消。
超高強度ポリエチレンリボンを1本の縦配置に変更しトーションを使い易くし操作性の向上に成功。
2×6のバーサタイルインサートホールを採用している為、フリーライディングに対応するセットバックポジションや、多彩なスタンスワイドに調整が可能。
※公式サイトから引用しています。
フリースタイル性能の重視つつ、ハーフパイプやパークといったジャンプやスピンの性能に特化しているようです。
とは言っても、オールラウンドに使えるARTISTE。
カービングもキレるし、地形遊びに入ってもルーズにスライドさせられる。
ツイン形状はスイッチランでも違和感ない操作性を感じました。
パークには入らない私でも楽しめるボードでしたね。
NOVEMBER ARTISTEは計10サイズ!ワイドモデルは154Wと158Wの2サイズ
サイズ | 有効エッジ | 接雪長 | ノーズ・テール幅 | ウエスト幅 | サイドカット |
---|---|---|---|---|---|
138 | 1050 | 1010 | 270.5 | 231 | 6.84 |
142 | 1090 | 1050 | 275 | 235 | 7.26 |
146 | 1110 | 1070 | 279.5 | 239 | 7.4 |
148 | 1130 | 1090 | 284 | 243 | 7.56 |
150 | 1160 | 1120 | 287.5 | 246 | 7.97 |
152 | 1180 | 1140 | 290 | 248 | 8.14 |
154 | 1200 | 1160 | 292.5 | 250 | 8.34 |
154w | 1200 | 1160 | 300 | 257 | 8.24 |
158 | 1240 | 1200 | 295.5 | 252 | 8.64 |
158w | 1240 | 1200 | 304 | 260 | 8.54 |
⇔表はスライドできます⇔
25-26モデルからアウトラインが新しくなったARTISTE。
ARTISTEはワイドモデルも含めて10サイズ。
ワイドモデルは154Wと158Wがあります。
サイドカーブは割と大きめでゆったりとした弧を描ける印象。
私が気になったCTをARTISTEと同じ154のサイズでワイドモデルも含めて比較してみます。
モデル | 有効エッジ | 接雪長 | ノーズ・テール幅 | ウエスト幅 | サイドカット | セットバック |
---|---|---|---|---|---|---|
ARTISTE 154 | 1200 | 1160 | 292.5 | 250 | 8.34 | 0 |
ARTISTE 154w | 1200 | 1160 | 300 | 257 | 8.24 | 0 |
CT 154 | 1220 | 1180 | 287 | 245 | 8.5/8.2/8.5 | 17 |
CT 154w | 1220 | 1180 | 297 | 255 | 8.8/8.5/8.8 | 17 |
⇔表はスライドできます⇔
まずは有効エッジと接雪長。
ARTISTEの方がCTよりも短く、安定感よりはエッジが引っ掛かりにくくスライド操作性を優先していると思われます。
ARTISTEはウエスト幅がCTよりも若干太目。
ターン中にボードを角付けしてエッジを雪面に嚙ますことで安定感をもたらしているのでしょう。
大きな違いはセットバック。
CTはセットバック17mmあるのに対してARTISTEはセットバック0mm。
サイドカットもCTは複合サイドカットでボードを角付けするほどに切れ込む仕様。
ARTISTEは7R複合サイドカットでCTよりは弧が小さくなっています。
CTはカービング向けのオールラウンドボードで、ARTISTEはパークやパウダースノー、グラトリなどにも対応しやすいオールラウンドボードと考えられますね。
【25-26】NOVEMBR ARTISTE試乗評価レビュー!OGASAKA CTとの違いを探ってみたを総括
【25-26】NOVEMBR ARTISTE試乗評価レビュー!OGASAKA CTとの違いを探ってみたのまとめ
幅広なウエスト幅でジャンプ着地とカービングの安定性、ドラグを軽減。
ノーズ、テールのスクエア形状を強めエッジグリップを向上。
複合サイドカット(7R)を採用し、ワイドボードにありがちなルーズな操作性を解消。
ビス穴が6穴で幅広しセッティングが可能。
NOVEMBER ARTISTEは計10サイズ!ワイドモデルは154Wと158Wの2サイズがある。

